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今のうちに入手しておきたい! タブレット&タブレットキャリア

鉄道部品

「タブレット」と言えばiPhoneやスマートフォンなどの電子機器を思い浮かべますが、鉄道ファンなら単線の保安方式の「タブレット閉塞式」をイメージすることでしょう。閉塞式のタブレットは、液晶画面も通信機能もない金属製の小さな円盤ですが、鉄道の安全を守るうえで欠かせない存在です。タブレット閉塞式の役割と現状、鉄道コレクションの価値をお伝えします。

タブレットの歴史

単線区間では一つの軌道を上下の列車が共有するため、どこかの駅に停車して反対方向から来た列車をやり過ごさなくてはなりません。追突事故を防ぐために、鉄道各社では線路を一定区間に区切って同一区間に同時に2つ以上の列車が入れないようにする「閉塞式」が採用されています。

閉塞式は1870年頃にイギリスで開発された保安システムで、今でも世界中の単線区間で利用されています。運行本数が少ない場合、通票を持っていない列車は出発しないと定める「スタフ閉塞式」でも対応可能ですが、「午前中は上り列車だけを3本連続で走らせて、夕方に下り列車2本連続で運行、その間に1本ずつ逆方向の列車を走行する」という複雑なダイヤになるとスタフ閉塞式では対応できません。「タブレット閉塞式」は、そのデメリットを解消した画期的なシステムです。

列車を安全に運行するタブレット閉塞式

A駅からB駅に向けて出発する場合、対向列車をB駅に待機させてすれ違わなくてはなりません。列車がA駅に近づくと、双方の駅員は鉄道電話を使って「列車の進入によって、線路を閉塞(他の列車を入れないでくれ)」、「列車閉塞承知(了解しました)」など、安全に列車を運行するための連絡を取り合います。

連絡後、A駅の駅員は閉塞機を操作して、直径10cmほどのタブレットをひとつ取り出します。このタブレットをB駅の閉塞機に納めなくては新しいタブレットが取り出せない仕組みで、いわゆる通行手形の役割を果たします。取り出したタブレットは「タブレットキャリア」と呼ばれる革製の大きなケースに入れて運転士に手渡します。これを受け取ることで初めてB駅に向けての準備が完了。正面衝突の心配をせず、先に進むことができるのです。

B駅に到着後、運転士からタブレットを受け取って閉塞機に収めると新しくタブレットが取り出され、待機していた列車がA駅に出発します。同じ方向に続行して向かう列車がある場合は、先行の列車が次の駅に到着した後に、先行列車が持っていたタブレットを閉塞機に収め、双方の駅が再び閉塞機を操作することで、A駅から後続列車に渡すタブレットを取り出すことが出来ます。特急や急行など駅を通過する列車の場合は、運転士とは別に乗車している助士が、ホームの進入側に設けられた「タブレットキャッチャー」と呼ばれる螺旋状の柱などに輪投げのように投げ込んだり、受け取るときは身を乗り出して拾います。

多くの乗客の命を守る守護神

簡略化して説明しましたが、タブレット交換は駅員の負担が大きく、通過の際も乗務員の危険が伴うことがお分かりになったことでしょう。列車の衝突事故として1991年5月14日に発生した「信楽高原鐵道事故」が思い出されます。同鉄道は一日の運行本数が少なく、通常は閉塞の必要はありませんでしたが、当時は沿線で開催されたイベントに合わせて路線の中間に列車の行き違いができる「小野谷信号場」を開設し、JR西日本の列車が乗り入れる特別ダイヤが組まれていました。事故の要因が信号の故障や確認不足という基本的なミスであることを考えると、タブレット交換による安全確保は極めて重要な業務であり、タブレットは多くの乗客の安全を守ってくれる守護神と呼べます。

明治の鉄道黎明期に導入された手動閉塞式も、今では自動閉塞式に変わりました。JRのタブレット閉塞は2012年9月に只見線(会津坂下~会津川口)での運用をもって終了。現在行われているのは、由利高原鉄道(秋田県)の矢島〜前郷(前郷〜羽後本荘はスタフ閉塞)、津軽鉄道(青森県)、くま川鉄道(熊本県)の3路線のみとなっています。

今のうちに入手しておきたいアイテム

タブレットやタブレットキャリアは鉄道コレクションとしても人気のアイテムです。タブレットの中心の穴は丸、三角、四角、希少性が高い楕円の4種類。タブレットキャリアは革製でしっかりと作られています。タブレットキャッチャーに引っ掛けられるように、極太のワイヤーリングが取り付けられていますが、少し輪が大きい九州型、弦の上部ワイヤーがむき出しの北海道型、視界性をアップするためにビニールテープが巻きつけられたオリジナルカスタムなど、地域によって特色があるようです。

タブレットキャリアはデザインに優れ、インテリアとしても存在感があるため、ネットオークションやフリマアプリでは5,000〜15,000円で取引されています。今後新しく制作されることはほとんどありませんので、今のうちに入手してください。

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