歴史
イタリアの鉄道模型メーカーのリバロッシ(Rivarossi)は、1945年に創業されました。
電気部品を製造していた工場を引き継いで模型生産の体制を作り、プラスチック製の安価な模型を多く製造しました。1940年代のヨーロッパ系鉄道模型メーカーは、1/76スケールのOOゲージが主流でしたが、リバロッシは米国向けの輸出製品とした1/87スケールとヨーロッパ市場向けの1/80スケールの両方を製造しました。米国向けの1/87スケールは、NMRA(National Model Railway Association 全米鉄道模型協会)による規格に則ったものですが、当時のヨーロッパには米国のような統一規格はありませんでした。ヨーロッパの鉄道模型メーカーは、慣例的にイギリスの1/76スケールに合わせ、鉄道模型の設計を行なっていたのです。これに異を唱えたのがリバロッシの創業者であるアレッサンドロ・ロッシでした。
自社工場で米国のNMRA規格に合わせた製品作りをしている経験をふまえ、ヨーロッパの鉄道模型愛好者団体「MOROP」のアドバイザーに就任、ヨーロッパの統一規格を制定したのです。
リバロッシはまた、米国最大手の玩具メーカーであるライオネルにHOゲージの製品提供を行ったり、ドイツの模型メーカーであるトリックスと提携してプラスチックの鉄道模型を開発したりと、他メーカーとの国際的な協力を築いてきた企業としても有名です。
1970年代には300人もの雇用者を抱えた一大メーカーとして、ヨーロッパの鉄道模型界を牽引しました。
2004年にイギリスの鉄道模型メーカー「ホーンビィ」に買収されましたが、今でもリバロッシ名義の鉄道模型は世界中の愛好家に親しまれています。
特徴
リバロッシの特徴は、イタリアをはじめとするヨーロッパの標準軌鉄道、そして米国の標準軌鉄道を両方製造していることです。当時のヨーロッパで慣例的に採用されていたイギリス式の縮尺で妥協することなく、ヨーロッパの縮尺規格をはっきりと定義した点も、リバロッシとその創立者アレッサンドロ・ロッシの功績として特筆に値します。
また、高価な真鍮製ではなく、安価で誰もが買い求めやすいプラスチック製の模型を製造したことも、当時としては革新的でした。リバロッシが創業した1940年代の鉄道模型といえば、ブリキや合金といった金属で作られているのが当たり前だったからです。真鍮製のモデルよりもリバロッシのプラスチック製車両は安価で、親しみやすいモデルです。
しかも、プラスチック製だからといって見た目がチープということはありません。リバロッシは1964年に金色の塗装をした真鍮製風のプラスチックHOゲージを発売し、そのクオリティによって賞を受賞しました。1970年代には海外の鉄道模型愛好家にも金色塗装の模型が知られるようになり、各国で絶賛された歴史があります。
2004年にイギリスのホーンビィに買収される以前には、リマ(イタリア)、ジョエフ(フランス)、アーノルト(ドイツ)など各国の鉄道模型メーカーを買収し、ヨーロッパ屈指の模型メーカーとして多くの従業員を抱えました。
手頃な価格帯のプラスチック製品を主力としながらも、ヨーロッパと米国の両方の規格で生産を行い、ヨーロッパの他メーカーを買収するほどパワフルに活躍したリバロッシ。プラスチック製品を安価とあなどることなく精力的な展開をしていたことが、リバロッシの最大かつもっとも魅力的な特徴といえるでしょう。
ファンを惹きつける理由
リバロッシの鉄道模型は、ヨーロッパと米国の標準軌鉄道を手掛けており、西洋の車両を愛するファンにとっては非常に親しみやすいメーカーといえます。
ヨーロッパの縮尺規格を統一したメーカーということもあり、海外の車両を主にコレクションしているという鉄道模型愛好者にとっては格別感慨深いブランドといえるのではないでしょうか。
リバロッシの製品はプラスチック製とはいえ重厚感があり、つや消し塗装によって車両のリアルな質感も再現されています。
1960年代には精密模型メーカーを傘下として収めて、その技術を鉄道模型に活用しました。「プラスチック製の模型で精密な表現は難しい」とされてきた鉄道模型界の常識を覆すようなリアルな造形を実現し、真鍮製に勝るとも劣らないクオリティの模型を送り出してきました。
リアルな造形を追求してプラスチック製模型の可能性を広げつつも価格は安価に抑えているため、幅広いラインナップを手軽に購入できるというのもファンにとっては嬉しいところです。クオリティと量産性の両立は、それを成し遂げた中国製品が台頭するまで、リバロッシ最大の強みでした。
いわば、プラスチック製の鉄道模型をチープな玩具から真鍮製模型と同じ土俵へ押し上げたのがリバロッシなのです。
なお、イギリスのホーンビィに買収された後のリバロッシ名義の製品も、さほどクオリティに変化が見られないため、買収後の製品も変わらず愛好されています。
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