歴史
フライシュマン(Fleischmann)は、1887年にドイツ南部ニュルンベルクで創業した鉄道模型、玩具メーカーです。2008年に他社に買収されるまで、フライシュマン家が家族経営を続けていました。
創業当時は動物のフィギュアや船の模型などブリキ玩具を主に製造していましたが、1938年に同地のドール社を買収してから、鉄道模型を手がけるようになります。なお、ドール社から製造を引き継いだのは、Oゲージ模型、蒸気エンジン型の模型でした。
第二次世界大戦の勃発によって一次的に製造が難しくなった時期もありましたが、1949年には正式に「フライシュマン」の名義でOゲージ製品が製造されるようになります。なお、蒸気エンジン模型や一部の玩具は、買収先である「ドール社名義」で製造・販売されていたものもあります。
HOゲージ市場に本格参入したのは1952年、Nゲージ市場に登場したのは1969年です。ちなみに、Nゲージは「ピッコロ」というブランドの名義で参入しています。1967年からは一時期スロットカー市場に打って出たこともありましたが、こちらは買収される前に市場から撤退をしています。
フライシュマンは、2008年にオーストリアの鉄道模型メーカーを抱える企業モデルアイゼンバーン・ホールディングに買収され、現在に至っています。
ですが、「走りのフライシュマン」という異名をとり、その鉄道模型の性能や美しさは他の追随を許さない地位を築いています。
なお、フライシュマンで製造される模型のおよそ2割が輸出されていますが、現在はHOゲージの製造が停止していて、Nゲージのみの展開となっています。
特徴
前述のように「走りのフライシュマン」という異名をもっています。その名の通りに走行性能がすぐれており、速度や安定性、牽引力という走行性能のあらゆるパラメータで優秀な値をマークしています。直流2線式の模型は、フライシュマンシステムとも称されて同メーカーの代名詞に。走らせる楽しみを満喫できるのが、フライシュマンの魅力であり特徴といえるでしょう。
また、もう1つの最大の特徴として「模型のデフォルメ」が挙げられます。他社の鉄道模型は本家を忠実に再現した塗装を施すことが多いのに対して、フライシュマンは斜め上からの鑑賞を念頭においたデフォルメを施しています。人よりもはるかに大きく常に見上げるかたちでその形状に親しんでいる車両は、実車をそのまま縮尺すると「見上げ」から「見下ろし」になって違和感が生じることがあります。フライシュマンは、このジレンマをデフォルメで解消することにより、リアリティを生み出しました。この特徴がフライシュマンの最大の独自性とされ、くすんだ色合いの塗装が伝統と懐かしさを感じさせる所以ともいえます。
なお、フライシュマン名義でのラインナップはドイツの標準軌車両が中心ですが、第二次世界大戦後は(敗戦国として)一時期、米国向けのモデルを製造していました。とはいえその期間は他メーカーと比較するとやや短期間。現在のドイツ以外の車両は、フライシュマンを買収したモデルアイゼンバーン・ホールディングの子会社であるロコ(Roco)の名義で販売されています。
ファンを惹きつける理由
フライシュマンの模型は比較的高価ですが、魅了される人の多くは堅牢な走行性能にその価値を見出します。
ディテールにこだわった精巧な車両は数あれど、フライシュマンのように確固たる走行性能を長年維持し続けているメーカーは珍しい存在です。耐久性にも優れていて、「真のリアリティ」を追求した独特のデフォルメとくすんだようなカラーリングという伝統を守り続けています。
また、ドイツの実車生産台数ランキングの高位から順に生産されているとジョークをいわれるほどオーソドックスな車両ばかりを手がけており、こうしたラインナップもドイツ車両に魅せられたファンを惹きつける理由といえるでしょう。
そういった意味で、フライシュマンはコレクションを楽しむファンというよりも走らせて走行している姿を楽しむファン層に支持されやすいといってもいいかもしれません。
走らせたいファンの中には、レールと車両をセットするだけでなくレイアウトにこだわってジオラマ制作を手がける人も多いかと思いますが、フライシュマンの独特なデフォルメは、ヨーロッパの景色を再現したジオラマに堂々たる姿で馴染むことでしょう。実際の縮尺から自由になり、「模型を眺めた時の感覚」を「実車を見た時の感覚」に近づけるという独自性は芸術的なポリシーさえ感じさせます。
また、ドイツ車両にこだわり、ドイツ車両の良いところも悪いところも丸ごと模型に落としこもうという気概が、ファンを魅了する所以なのではないでしょうか。Roco名義で販売するようになってからも揺らがないその姿勢は、鉄道模型を手がける職人気質のスピリットそのものといえます。
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