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つぼみ堂模型

歴史

つぼみ堂模型店は、1950年代に創業したとされ、1978年に廃業するまで東京都で営業を続けていた鉄道模型店です。主に真鍮製のOゲージや16番ゲージ製品を扱っていて、店舗は文京区大塚仲町にありました。

1950〜1970年代の当時は、子どものおもちゃといえばまだまだブリキ製の安価なものや、ボール、バットグローブなど外の遊びに使う道具というのが一般的でした。知育玩具やAIが搭載されるような高性能おもちゃがあふれる現代とは、少し事情が違っています。

そのなかで、現在も営業を続けている天賞堂は、鉄道模型の中でも高級路線をいくラインナップで知られていますが、つぼみ堂模型店は比較的手の届きやすい安価な製品を多く取り揃えていました。

そのため、初めて親に買ってもらった鉄道模型が「つぼみ堂模型店」の製品だった、という声も少なくありません。

一方で、つぼみ堂模型店は、1955年に日本初の2車体連結のH級(8軸駆動)電気機関車であるEH10を製品化し、続いて1961年に旧型輸入電機のED11を製品化しました。当時からすでに玄人好みであったこれらの車両を製品化するところに、つぼみ堂模型店の矜持を感じさせます。高級路線ではない普及品価格帯の製品であっても、ラインナップに妥協はないという点が、こんにちでもつぼみ堂模型店のヴィンテージ製品が愛される所以でしょう。営業を続けたのはおよそ30年あまり、そして廃業から30〜40年以上経過しているという店舗ですが、日本の鉄道模型史に名を残す存在「レジェンド」として知られています。

実際、未開封および未走行の状態で保管されていたつぼみ堂模型店は、当時よりも高価なプレミア価格で中古市場に出回っています。

特徴

つぼみ堂模型店は、ロストワックスを使用せずにディテールパーツを製作している点が特徴です。

一般的に、鉄道模型の細かいパーツを作る時には原型をロウでまず製作して、周りを石膏などで固めてから、一度熱してロウを溶かして空いた空洞に金属を流し込むというロストワックス製法がよく用いられます。この製法は、小さな凹凸を再現できるためディテールをリアルに作り込むことができますが、手間がかかるために完成した鉄道模型自体は高価になってしまいます。

ですが、つぼみ堂模型店は「ドロップフォージング」という手法を用いることで価格を下げ、手の届きやすい普及品としての模型を完成させています。

ドロップフォージングは、日本語で鍛造(たんぞう)といいます。金属を叩いて内部の微細な隙間をつぶしていき、結晶を微細化すると同時に強度を高めていく製法です。やや原始的なやり方ではあるものの、ロストワックス製法と比較すると、模型としての強度を高めつつ、価格を抑えることができる工法といえるでしょう。

つぼみ堂模型店は、ドロップフォージング製法によって床下機器や台車を形作って製品価格を抑えていました。

また、パンタグラフや直流避雷器などの碍子は、挽物と呼ばれる工法で製造していました。挽物とは、ろくろで挽いて作った器具全般をさします。

真鍮の挽物は、ろくろ機に木型を入れて、適宜刃物や砥石で磨きながら形を整えて型を整形し、それに真鍮を用いて作ります。

つぼみ堂模型店はこうした製法をうまく組み合わせて用いることで、価格を上げることなく模型をリリースし続けました。

こだわり抜き、ディテールを限りなく実車に近づける挑戦も、鉄道模型には必要ですが、つぼみ堂模型店のように普及品の価格の枠内で工夫を凝らすことも、日本の鉄道模型史における大いなる挑戦といえるでしょう。

ファンを惹きつける理由

つぼみ堂模型店は、一定数の鉄道模型ファンにとって「初めて買ってもらった鉄道模型」という認識をもたれている模型店です。それは各人にとっての家庭の思い出であり、鉄道模型の原点ともいえるものでしょう。

つぼみ堂模型店は1978年に廃業していますが、こうしたノスタルジーは現代にも、受け継がれています。その証拠として中古市場では、つぼみ堂模型店の鉄道模型は高額で取引される傾向にあり、未走行や未開封状態のアイテムだとプレミア価格となることも。「子どもの頃は憧れるだけで購入できなかったが今なら‥‥」と探しているファンも多いのかもしれません。

つぼみ堂模型店の取り扱い製品はOゲージや16番ゲージですが、16番ゲージとは日本国内で流通している規格です。天賞堂などが戦後の輸出向け製品で技術ノウハウを培ったことと比べると、「日本生まれ、日本向け、日本の愛好家のための」鉄道模型製品と称することもできるでしょう。こうした点が、つぼみ堂模型店の魅力であり特徴であり、そしてファンから愛される理由でもあるはずです。
つぼみ堂模型店の主な製品ラインナップは、国鉄の機関車や電車で、ED11(電気機関車)、80系電車、日本初の2車体連結のH級(8軸駆動)電気機関車であるEH10などです。いずれも、在りし日を思い出す郷愁に浸れる車両模型といえるのではないでしょうか。

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