衣浦臨海鉄道は愛知県の衣浦湾周辺を走る臨海鉄道です。
衣浦湾とは名古屋港のある伊勢湾の東側にある細長い湾のこと。
その衣浦湾周辺にふたつの路線を持つのが衣浦臨海鉄道です。
愛知県民でも知る人ぞ知る衣浦臨海鉄道を、車両を中心にその歴史と特色を紐解いていきます。
衣浦臨海鉄道車両の歴史
衣浦臨海鉄道は1975年に衣浦湾西側を走る半田線が、1977年に東部を走る碧南線が開業しました。
この鉄道は現在でもすべてが非電化区間です。
このため、主力はディーゼル機関車となっています。
開業時の主力はKE65形ディーゼル機関車とDD35形ディーゼル機関車でした。
元々衣浦臨海鉄道は開業当初から経営が不安視されていた路線。
線路の高架化などに資金を使っていたため、車両にまでお金を回しづらかったのです。
DD35形は1960年に採用されたディーゼル機関車、衣浦臨海鉄道が導入した時点でそれなりの期間が経っていました。
他の路線で使用されていたDD35形を譲り受けるかたちで衣浦臨海鉄道が取得したのです。
1985年に取得し、1987年には休車となるなどその活動期間は短いものでした。
衣浦臨海鉄道車両の特色
KE65形ディーゼル機関車は開業時から使用され、今でも現役です。
衣浦臨海鉄道はJR東海の武豊線や東海道本線を経由して三重県の三岐鉄道東藤原駅まで走っています。
JR東海の区間はほとんどが電化区間ではあるものの、衣浦臨海鉄道の区間が非電化であるために今でも活躍中です。
このKE65形ディーゼル機関車、当初は4両体制で運用されていました。
途中で運送量低下により2両が樽見鉄道に売却されたものの、再び同型を購入して4両体制に戻った経緯があります。
衣浦臨海鉄道の特色はその貨車にも表れています。
この臨海鉄道のうち、碧南線で運ばれているのはフライアッシュ。
石炭発電所の副生成物である石炭灰のことです。
碧南市には石炭火力発電所があり、そこで発生するフライアッシュを運んでいます。
開業当初は地元のための肥料や西三河の特産品を運んでいたのですが、これらはすぐに打ち切りに。
臨海鉄道も早くも存続の危機を迎えました。
それを救ったのが今運んでいるフライアッシュ。
これがあることと、発電所で使う炭酸カルシウムを運ぶという「双方向輸送」を実現していることで命脈を保っています。
それを担っている貨車がホキ1000形です。
ホキ1000形はホッパ車のひとつで粉末や穀物の輸送に適しています。
衣浦臨海鉄道が運用するホキ1000形は愛好家には有名で、その車体色から「白ホキ貨物」との愛称があるくらいです。
このほか、半田線はコンテナも運んでいます。
碧南線ではその線形からコンテナ車の運用は困難なのです。
まとめ
開業間もないころから廃線の危機に直面してきた衣浦臨海鉄道。
企業や従業員の努力、付近に石炭火力発電所ができたこと、そしてフライアッシュと炭酸カルシウムの双方向輸送ができたという幸運も重なり、鉄道を存続することができました。
資金的に電化は困難なため、当分の間、KE65形ディーゼル機関車とホキ1000形貨車のラインナップはまだまだ続きそうです。
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