四万十川や土佐湾という四国の大自然を望みながら走る土佐くろしお鉄道。
開業にあたってローカル線存続の様々な苦労を乗り越え高知県の鉄道縦断に大きく貢献し、高知県の18市町村をつないで走り続けている鉄道です。
歴史
高知県を走る土佐くろしお鉄道は1986年(昭和61年)5月に設立しました。
この時は日本鉄道建設公団の阿佐線と宿毛線を第三セクター方式で経営する為にスタートしたのですが、それから半年後には特定地方交通線となった旧国鉄の中村線を引き継ぐことも決まりました。
こうして高知県や沿線の市町村等と動き出し、宿毛線の宿毛~中村間は1997年に開業、中村線は1988年に窪川~中村間で開業しています。
ごめん・なはり線こと阿佐線が開業したのは2002のことです。
このうち中村線は少し特別な経緯があります。国鉄時代の1963年、既に一部区間で開業しており、1970年に全線を開業、2年後には高松~中村間で特急「南風」がデビューを果たしていたのです。
ところが16年後の1986年に第3次廃止の対象となります。この際に廃止後、土佐くろしお鉄道が引き継ぐことを第一回臨時株主総会で決定しました。
その翌年、国鉄からJR四国に移管されましたが、わずか1年後の1988年、土佐くろしお鉄道に移管されたのです。
それから高知県民の大事な生活線として、そして時代のニーズに応える為2000系振子式特急気動車の導入によるスピードアップを図ったり、佐賀公園駅、海の王迎駅といった新駅を開業する中、ごめん・なはり線こと阿佐線が開業します。
土佐くろしお鉄道のいくつかの転機を挙げると、1988年の瀬戸大橋開通で岡山駅からの直通運転が開始したこと、2010年にリノベーションが完成した中村駅がその後ブルネル賞(2014年)、日本鉄道賞等々国内外から数々の賞を受賞したこと、そして2016年からは中村線と宿毛線の両線合わせて「四万十くろしおライン」という愛称が付けられたという出来事があります。
日本最後の清流とも称され、またドラマ等のロケ地になり知名度の高い四万十川でアピールするというアイディア、四万十産のヒノキを使用した素朴で解放的、且つ高いデザイン性を実現した中村駅。
土佐くろしお鉄道はその活路を様々な角度から切り開き、走り続けています。
路線概要
土佐くろしお鉄道は、JR線を両側から挟むように、高知県の両端を結んでいます。宿毛線は宿毛~中村間の23.6kmを普通列車では30分で、中村線は中村~窪川間の43kmを普通列車で59分、そして土佐湾を望むごめん・なはり線は後免~奈半利間の42.7kmを普通列車と快速列車で運行しています。
宿毛・中村線の「四万十くろしおライン」はJR土讃線と接続しており、宿毛~高知間を特急で1時間59分でつないでおり、電車はそのまま岡山まで走ります。
また中村線は岩井駅の辺りの一定区間、JR予土線と共通の線路を走ります。
それから川奥信号場で予土線と離れていくように再び分岐していくのですが、この信号場から電車はトンネルの中を螺旋状にまわる「ループ線」を通って下るのです。トンネル内ゆえに、その走行の様子が分かるのは乗客のみ、という特別なスポットです。
沿線
四国最南端の駅である宿毛駅からは圧巻の太平洋のパノラマが広がる足摺岬へのバスが出ています。国際デザインコンペ、ブルネル賞を取った中村駅の改札口が無い構内は既に訪問の価値ありです。
ごめん・なはり線に2021年、開業以来初の新駅「あき総合病院前駅」が誕生しました。実は沿線出身者にアンパンマンの作者、故やなせたかし氏がおり、既存の20駅にはやなし氏が生前デザインしたキャラがいます。
そこでこの新駅のキャラはやなせスタジオが立体像作成を含むデザインを担当することになりました。この全てのキャラたちが集まっているのがあかおか駅です。
清流四万十川の重要文化的景観、沈下橋へは中村駅からレンタサイクルを利用していくことができます。
車両
ごめん・なはり線を走る車両は9640(くろしお)形で、2002年から製造しています。このうち青色の9640-1Sと緑色の9640- 2Sは海側にオープンデッキが設置されているのが大きな特徴です。
車体はクジラをイメージしたデザインで、デッキに出れば風を直に受けて四国の自然を体感できる珍しい列車です。一部又は全区間デッキが解放されているのは「しんたろう1号」と「しんたろう2号」、そして「やたろう2号」車です。
2020年から運行を始めた新型車両気動車は、JR四国と乗り入れをしている特急2700系です。
土佐くろしお鉄道は2両所有しており、高知~四万十くろしおラインを走る特急9往復のうち、3往復がこの2700系です。2000系と共通するその特徴は「制御付き自然振子式」である点です。これはJRが開発したもので、カーブを高速で走行できるようになっています。
土佐くろしお鉄道にはまた沿線市町村の発展を願い、TKT-8000形を使った市町村ラッピング車両もあります。
7市町村のそれぞれのラッピングは個性あるデザインとカラフルな色合いで目を楽しませてくれます。この軽快形気動車TKT-8000形は土佐くろしお鉄道の開業に合わせて製造されたもので各車に四万十やトンボ等の愛称が付けられています。
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