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名鉄

愛知県と岐阜県を中心に走る名古屋鉄道、略して名鉄。沿線の人々には、「名鉄イコール赤い電車」というイメージが浸透しています。

確かに今でも多くの車両には赤系統の塗装がされているものの、最近はそれ以外の配色も増えてきました。ここでは、名鉄が運用する車両の歴史と特色についてみていきましょう。

名鉄車両の歴史

明治時代の馬車鉄道を期限とする名鉄。合併や統合を繰り返して今のかたちにおちついています。最初から名鉄の車両が赤系統の色が使われていたわけではなく、緑系統や茶系統の配色もありました。

この赤系統の色、「名鉄スカーレット」とも呼ばれています。名鉄スカーレットの登場は1961年(昭和36年)のことです。名鉄スカーレットは「パノラマカー」と切っても切れません。パノラマカーとは、運転台を2階に配置した車両のこと。

関東では小田急などが採用しています。このパノラマカーに採用されたのが名鉄スカーレットの配色なのです。その後、他の一般車両にもこの配色は使用されました。また、パノラマカー自体は特急用の編成でしたが、徐々に普通電車などにも転用されています。

こうして同系統の配色が多くなった結果、「名鉄イコール赤い電車」のイメージができあがったのです。

この名鉄スカーレット、最近でも車両のラインの配色に現在でも利用されています。ただ、岐阜方面と中部国際空港とを結ぶ「ミュースカイ」の2000系など、赤系統の配色がないものも増えてきました。「名鉄イコール赤い電車」の伝統は守りつつも、名鉄は少しずつ変化しようとしているのです。

名鉄車両の特色

かつては名鉄の花形車両といえばパノラマカーでした。先頭車両に乗りたいと思った人も多いはず。ですが、現在はパノラマカー型の車両はほとんど走っていません。

現在速達電車に利用されているのは、空港方面に利用されるミュースカイの2000系。そして2000系とほぼ色違いの2200系などです。普通は特急というと、特急料金などの追加料金がかかります。

ところがミュースカイ以外の特急は追加料金なしで乗車できるのです。特急車両の一部には座席指定券が必要な車両があります。それ以外の車両は指定席券や特急券なしで乗車できるのも名鉄の特色のひとつです。

その路線独自の車両が走っているのも名鉄の特色です。たとえば小牧線。小牧線は300系という、シルバーの車体にピンクのラインが入った車両が走っています。

瀬戸線も特徴的な車両です。瀬戸線は他の路線と直接つながっていない孤立路線。一部は地下も走っています。こうした影響もあってか、4000系という瀬戸線独自の車両が運用されているのです。

これらの路線は、これまで他路線から流用された車両が走っていることもありました。最近は車両転換も進み、こうした路線独自の車両が走っています。

まとめ

かつてはその車両のほとんどが赤系統で統一されていた名鉄。こうしたことはなくなりつつあるものの、沿線の人々には赤い電車のイメージが焼き付いています。イメージは継承しつつ、徐々に変化を遂げているのが名鉄なのです。

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