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LGB

歴史

LGB(レーマン)は、ドイツの玩具メーカーです。LGBのほかに、Lehmann-Groβ-Bahn(レーマン大型鉄道)という名称が使われることもあります。

2007年に、同じくドイツの模型メーカーであるメルクリン傘下となりました。

LGBの前身は1881年のドイツ、ブランデンブルクに設立された金属玩具工場で、その後1951年に工場はニュルンベルクに移りました。

1968年には、ニュルンベルク国際玩具見本市で庭園鉄道の展示を行いましたが、その際は耐候性を製品特性として謳っていて、ドイツらしい堅牢な作りを特徴としています。この当時は、Lehmann-Garten-Bahn(レーマン庭園鉄道)の頭文字を取ってLGBと称していました。

少々ラフに遊んでも壊れない堅牢な作りは評判となり、1987年には米国の現地法人「LGB of America」が設立されました。ドイツの工場で作られたLGBの模型はヨーロッパ全土へ輸出されましたが、米国法人は独自展開となり、主に中国の工場で製造された鉄道模型が販売されていました。

日本でのLGBの取り扱いは、現在のところ東京都千代田区にある日本プリンス株式会社がLGBオンラインショップとして担っています。

機関車や客車、レールのほか、スターターセットやパーツなども取り扱いがあります。

LGBは、2006年に125周年を迎えましたが破産。翌年の2007年にメルクリン傘下に入り営業を続けています。

ちなみに、メルクリンは1859年に創業しているので、LGBよりも若干歴史の古い鉄道模型メーカーです。とはいえ、当初はドールハウスで遊ぶフライパンなど金属玩具を製造していたメーカーでした。LGBを傘下に従えたメルクリンも一度は倒産の危機を迎えていますが、こちらは2010年に自己再生を果たし現在にいたっています。

特徴

鉄道模型には、組み立てる楽しみ、飾って見る楽しみ、走らせる楽しみがありますが、LGBは高い耐候性によって屋外で走行させるという醍醐味が最大の特徴になっています。

LGBの鉄道模型の特徴は、なんといってもその堅牢性でしょう。

元々、LGBはLehmann-Garten-Bahn(レーマン庭園鉄道)の頭文字を取っていた時代もあり、屋外を走らせる鉄道模型としての高い耐性を備えています。

雨や雪に強くどんな天候でも走らせることができる耐候性があり、ドイツのみならずヨーロッパ全土の鉄道模型ファンから支持されました。

LGBの特徴は、その耐候性が車両模型だけでなく線路や付属品にまで及んでいる点です。

LGBは、Gゲージ鉄道模型を初めて販売したメーカーで、先駆者的存在としても世界にその名が知られています。

GゲージのGは、ドイツ語で大きいという意味の「Gross」に由来しています。規格としては2番ゲージの模型をナローゲージ化し、1番ゲージと同様の45mm軌間線路で走行可能に整えたもの。実車のように重厚感があり、見本市でも驚きをもって迎えられたことでしょう。

ちなみに、LGBの庭園鉄道はドイツの組み立て玩具「プレイモービル」と互換性があり、プレイモービルの組み立て車両をLGBの線路にセットして走行させることができました。

反対に、初期のプレイモービル製品には、LGB製の線路や分岐器が用いられていた歴史があります。

なお、庭園鉄道で一躍その名を知らしめたLGBですが、現在はレンツ・エレクトロニック製のデジタルコマンドコントロールシステムを搭載したモデルも取り扱いしています。

ファンを惹きつける理由

LGBは、世界で初めて庭園鉄道を製造・販売したメーカーであり、雨風に強い耐候性を備えた鉄道模型です。鉄道の実車から伝わる重厚感とインパクトがたまらないという鉄道模型ファンにとっては、まさに唯一無二の存在といえるのではないでしょうか。

日本国内では広い庭がないと走らせるのが難しいかもしれませんが、ヨーロッパの鉄道が好きな愛好家にとっては夢の車両であることは間違いありません。

ちなみに、LGBが初めてリリースした機関車は、オーストリアの「Stainz」という小型機関車ですが、1968年当時に製造されていた型と、現在取り扱いのある型は異なります。現在はサウンドシステムが搭載されていますが、1968年に製造されていたモデルにはサウンドシステムがありません。

「Stainz」は、LGBのロゴマークとしても採用されている機関車です。ある種象徴的な模型といえるのではないでしょうか。ずんぐりしたフォルムと鮮やかなカラーリングは玩具らしいですが、その見た目と裏腹に堅牢性はしっかりと保たれ続けています。

室内で遊ぶコンパクトな鉄道模型には、繊細なディテールが素晴らしいメーカーが数多くあります。ですが、鉄道車両がもつ本来の重厚感をそのまま写し取ったようなLGBもまた、鉄道模型の素晴らしさや歴史を感じさせてくれるメーカーといえるでしょう。

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