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福井鉄道

福井鉄道の歴史

福井鉄道は、1945年に福武電気鉄道と鯖浦電気鉄道が合併して設立されました。

1963年に名古屋鉄道の傘下に入りましたが、2008年に名古屋鉄道は福井鉄道の経営から撤退しています。

設立当初は、現在も運行している越前武生駅~福井市内間の福武線以外にも、水落駅と織田駅を結ぶ鯖浦線、社武生駅と戸ノ口駅を結ぶ南越線を運行していましたが、1973年に鯖浦線、1981年に南越線を廃止しました。

利用者の利便性向上を図るため、2016年に越前武生駅とえちぜん鉄道三国芦原線の鷲塚針原駅との間で相互直通運転を開始しています。

現在運用している車両は770形、880形、F10形、F1000形で、これらはすべて路面電車です。

770形と880形は名古屋鉄道の車両でしたが、名古屋鉄道で軌道線の廃止が進み路面電車が不要となったため、福井鉄道に譲渡されました。

譲渡にあたって機器類を福井鉄道の仕様に合わせて改造していますが、880形の導入時は車両の不具合が多発したため戦力化までに時間がかかりました。

F10形は土佐電気鉄道からイベント車両用に譲り受けた735形車両で、「RETRAM(レトラム)」の愛称が付けられています。

F1000形は福井鉄道が新造した「FUKURAM(フクラム)」の愛称を持つオリジナルの全室低床車両で、2013年から順次導入されました。

F1000形は次世代型路面電車として国内最大の乗車定員であること、バリアフリーに対応した車内設備であること、利便性向上のため全低床式構造であることなどが認められ、2014年に鉄道友の会のローレル賞を受賞しています。

福井鉄道の特徴

福井鉄道の特徴の一つは、田原町駅経由でえちぜん鉄道の三国芦原線鷲塚針原駅まで相互直通運転を行う「フェニックス田原町ライン」で、日中毎時1本が鷲塚針原駅まで直通運転しています。

この区間ではえちぜん鉄道の路面電車L形「ki-bo(キーボ)」も走行しており、両社の路面電車を見ることができます。

福井城址大名町駅で福井駅に向かう支線(通称ヒゲ線)があり、ほぼすべての普通列車は福井駅経由で運転しますが、直通列車と福武線内の急行は南北の速達性を確保するため福井駅を経由しません。

なお、日本国内で急行運転を行う路面電車は、福井鉄道のみです。

福井鉄道では鉄道線と軌道線(路面電車)が混在しており、越前武生駅から赤十字駅までが鉄道線、赤十字駅から田原町駅までが軌道線です。

鉄道線では路面電車としてはかなりのスピードで運転しており、70km/hの速度が出る区間もあります。

ところで、鉄道線ではとても短いトンネルのようなものをくぐる箇所があります。

これは雪国ならではのスノーシェルターで、雪によるポイントの凍結を防止するための施設です。

また、福井鉄道では各種企画乗車券を販売しています。

「土・日・祝日1日フリー乗車券」は、土日祝日に福井鉄道が乗り放題になる切符です。

大人で片道300円以上の区間を往復するのであれば、この乗車券を買う方がお得です。

直通運転しているえちぜん鉄道も含めて乗り放題の「福井鉄道・えちぜん鉄道 共通1日フリーきっぷ」も販売されています。

それぞれの会社でフリー切符を別々に買うより、こちらの乗車券を購入する方が安く済みます。

その他にも、福福茶屋の食事券と1日フリー乗車券がセットになった「福福茶屋食事券付1日フリー乗車券」、大手町カフェでのドリンクセットが付く「ドリンクセット券付1日フリー乗車券」など、お得な乗車券が用意されています。

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