京王電鉄 | 鉄道本舗の石川です！

京王電鉄の個性的な車両にスポットを当て、歴代の、そして現在の”柱”についてご紹介したいと思います。

歴史

京王の屋台骨を支えた「京王の呼吸」歴代の”柱”

その名の通り、戦前から全面グリーン一色の塗装で、1953年2700系が当時の流行であった「湘南顔」を取り入れたことで、洗練されたスタイルとなりました。

湘南顔とは、1950年に国鉄に現れた、前面2枚窓・半流線型の斬新なデザインのこと。

一世を風靡し、その後の全国の鉄道に取り入れられていきました。

”イケメン”がもてはやされるのは、いつの時代も同じなんですね。

また、1957年に登場した2000系は、当時の最新技術である「カルダン駆動」を取り入れ、安定走行により快適な乗り心地を実現した、京王初の高性能車でした。

長らく京王の顔でしたが、1983年に引退となりました。

なお、2015年から8000系で「高尾山ラッピング」車両として緑の車体が復刻、現在も元気に走っています。

●5000系(初代)

1963年に登場の旗艦車両。

当時のグリーン一色の中で、アイボリーカラーにエンジの帯を巻き、スピード感溢れるスマートなボディラインは鮮烈でした。

また、関東では初となる冷房搭載の営業用通勤電車となりました。

同年10月に開始された特急に重点的に導入されるなど、1996年の営業運転の引退まで長く貢献した永遠の名車でした。

●6000系

1972年にお目見えした京王初の大型、1両の長さ20mの両開き4扉車で、1980年からは都営地下鉄新宿線との相互乗り入れにも活躍し、長らく京王の代名詞として君臨しました。

正面の窓が左右アシンメトリーで、ウインクしているようだと言う人もいて、なんとなく愛嬌のある顔をしています。

2011年をもって引退しましたが、京王れーるランドでは今も会うことができます。

今を引っ張る「京王の呼吸」現在の”柱”

2017年9月に登場し、グッドデザイン賞も受賞した最新車両です。

今まで京王には無かった、ノーズを長くした男前な正面の顔、そしてスカート部分と正面から側面へ伸びるピンクのライン。

内装では、沿線の「高尾山」の木々の深いブラウンと「繊維の街・八王子」の絹糸をモチーフにしたデザインが上品な、横長のロングシートと2人がけクロスシートの両方に転換できる座席を搭載。

その他、小物を置けるよう窓フレームの下枠の幅を広げ、落下防止の”かえし”が付けられていたり、前面の展望を楽しめるよう、運転士背面の窓を大きくし手すりを設けるなど、随所に工夫が見て取れます。

ところで、この転換座席、向かい合わせのボックスシートにすることも可能で、2022年には、日本初となるリクライニング機能付きの転換座席を搭載した新造車両の導入が予定されています。

「Mt.TAKAO号」としても運行しているので、近い将来、この新座席で高尾山へレッツゴー！なんて日が来るかもしれませんね。

井の頭線と言えば、この車両。

1996年に登場し、運用を終えた3000系から引き継いだ「レインボーカラー」で乗客の心をワクワクさせてくれます。

ブルーグリーン、アイボリーホワイト、サーモンピンク、ライトグリーン、バイオレット、オレンジベージュ、ライトブルーの個性的な7色。

そもそも、なぜこのカラーが生まれたのでしょうか?

どうやら、銀色ばかりではつまらない、相互乗り入れをしないので自由に決められた、といった理由が。

また、継承された理由としては、レインボーカラーというイメージを重視したこと、お客様が忘れ物をした際に思い出しやすい、といった実務的なメリットもあったようです。

その日のラッキーカラーを狙って乗車してみる、なんていうのも楽しいかもしれませんね。

ちなみに、お笑い芸人の中川家礼二氏の編集した『笑う鉄道上京編　関東私鉄読本』の表紙にも取り上げられています。

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