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あいの風とやま鉄道

あいの風とやま鉄道の歴史

あいの風とやま鉄道は、北陸新幹線(長野駅~金沢駅)の延伸にともない、JR西日本の経営を離れた富山県内の北陸本線(倶利伽羅駅~市振駅)を引き継ぐため、2012年に設立され2015年に開業した第三セクターの鉄道会社です。

現在運行している路線は設立当初から変わらず、倶利伽羅駅と市振駅を結ぶあいの風とやま鉄道線のみです。

しかし、あいの風とやま鉄道内で運転を終える列車は少なく、同じく北陸新幹線の開業にともなって石川県内の北陸本線を引き継いだIRいしかわ鉄道との金沢駅や、新潟県内の北陸本線の運行を引き継いだ、えちごトキめき鉄道の直江津駅へ相互直通運転を行っています。

基本は普通列車のみの運行ですが、平日の朝と夕方のみ泊駅とIRいしかわ鉄道の金沢駅間でホームライナーを運行しています。

現在保有している車両は、JR西日本から譲り受けた521系(2両編成16本)と413系(3両編成5本)および、自社で新造した521系(2両編成3本)です。

あいの風とやま鉄道は全線が交流電化ですが、所有する車両はすべて交直流電車です。

2016年に413系の1編成について、ラッピング塗装やトイレの洋式化など簡易改造を行い、イベント列車「とやま絵巻」として運行を開始しました。

同社主催のイベントや市町村開催イベントなどに合わせて運行するほか、朝と夕方を中心に定期運行しています。

また、2018年に自社製造の521系を投入したことによって413系が余剰となったため、1編成を観光列車に本格改造し、観光列車「一万三千尺物語」として2019年から運行を始めており、多くの観光客に好評です。

あいの風とやま鉄道の特徴

413系を改造した観光列車「一万三千尺物語」は、富山駅発着で週末を中心に運転される列車です。

標高3,000m級の山が連なる壮麗な立山連峰から、深海約1,000mの「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟する富山湾まで、高低差4,000mを体感できる旅を提供しています。

4000mを尺貫法で表すと約13000尺となり、列車名は立山連峰と富山湾の高低差が由来で、立山連峰の秀麗な稜線と富山湾をイメージできるよう車両外観はデザインされました。

内装は、天井や床などに富山県産の「ひみ里山杉」を採用し、富山湾を意識した青色をアクセントとして用いるなど、413系の歴史的な風情と富山独特の自然とのハーモニーを醸し出しています。

観光プランには富山湾鮨コースと懐石料理コースの2プランがあり、富山ならではの味を堪能できます。

また、観光列車に乗車すると美術館やクルーズ船などが割引価格で利用できる特典もついています。

さて、高岡駅ではJR氷見線と城端線が接続していますが、平日の朝にはJR城端線の城端駅からとやま鉄道の富山駅まで直通運転する列車があります。

とやま鉄道から城端線に直通する列車はなく、JR西日本の片乗り入れで運行しています。

鉄道ファンにおなじみの青春18きっぷはJRの企画乗車券のため、とやま鉄道を利用する場合には別途乗車券を購入する必要があります。

しかし、氷見線と城端線はJRにとっては孤立路線であることから、通過利用の特例が設定されており、高岡駅とJR高山本線が接続する富山駅の間は追加運賃なしで利用できます。

ただし、高岡駅と富山駅以外の駅で下車するととやま鉄道線の運賃が発生するので、注意が必要です

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